人生本番は還暦から!自転車を友として人生を楽しみ味わい尽くすことに挑戦。このblogはその記録。
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ファイナルアンサー
 
 『50万円の壁』に対する我がファイナルアンサーを出す前に、これまでの要点を整理するが、詳しくは前の記事をご覧ください。
① 人手不足深刻化の一方、人口の減少・高齢化率が進行している。
② 65歳以上の就業率25.2%は主要国中最高。更に増加の見込み。
③ 月収50万円の壁が高齢者の就労意欲を阻害している。
④ 人手不足・少子高齢化の折、働き控えを招く壁は引き上げる。
 
 年収103万円の壁の引き上げはよく話題になり、与野党揃って如何に国民の側に立っているかアピール合戦だ。しかし、この月収50万円の壁の62万円への引き上げはあまり話題にならない。
 
 話題にならないのか、話題にしたくないのか、 いずれが真実だろうか。このニュースに感じたのは呆れ、そして怒りだった。『お手盛りもいい加減にしろ!』

働 き 損 ?
 
 新聞記事に70歳男性の例が載っていた。
 男性は60歳で公務員を定年退職し民間企業に再就職、65歳から年金受給を始めたが、年金を満額受給するため基準額に収まるように、企業と就業時間や給与などの労働条件を調整したそうな。その男性の談話、『基準額がもう少し高かったら、その分たくさん働いて、老後の蓄えを増やすことができた』
 
 何を老後に残すのか、何を墓場まで持って行こうというのか? 働き損にならぬよう働き控えする人物に、50万円の壁を引き上げて何が期待できる。『働き損』とは何事! 鍛え磨き上げ蓄えた技術・経験・能力を次世代に伝えることを誇りとし、年金が減額されようとも将来世代へのささやかな投資と笑い飛ばす度量の人物をこそ望みたい。
 
 さて、厚労省は基準額50万円を引き上げる案を示し、社会保障審議会の年金部会は次の3案を提示した。
① 62万円に引き上げ(満額受給の高齢者20万人増)
② 71万円に引き上げ(同27万人増)
③ 制度廃止      (同50万人増)
以上から、月収50万円超の65歳以上高齢者は50万人であるとわかる。

ノブレスオブリージュ
 
 50万人は65歳以上の就業者914万人の5.5%である。914万人の内、①役員を除く雇用者が543万人60.0% ②自営業などが257万人28.4% ③会社などの役員105万人11.6%  になるが、恐らく50万人の多くは③に属し、選ばれた人、地位ある人としてノブレスオブリージュ、誇りと使命感を持って社会に果たすべき責務を自覚すべき立場の人たちではないか。
 
 それが1円の『働き損』もしないぞとばかり満額受給に血眼。このような状況の下、壁を引き上げることに如何なる正当性があるのか。正当性はなくとも、天下り後の安逸な老後を追う官僚・政治屋には喫緊の課題だということか。自分の老後は憂えても国の将来を憂えることはないらしい。
 
 2060年には総人口は現在より3000万人以上減少し、9000万人を割って高齢化率は40%近くになると推計されている。然るに国会では与党も野党も我が議席・私利私欲を守るために有権者受けする政策を掲げ税金をばら撒く。その付けは減少する一方の将来の世代に押し付けられる。
 
 日本国憲法、占領軍粗製平和憲法を金科玉条の如く守り続ける日本に、100年後、いやせめて10年後、20年後の我が国のために活動する政治家が生まれるだろうか。
 (完)

 前の記事50万円の壁(2)から随分日が経ってしまった。体調を崩したのも一因だが、それ以上に暗澹たる思いが募って、記事にしたことを後悔する自分に気づいたのが大きい。記事打ち切りも考えたが、こんな状況こそ前向氣に希望を持って活きる生き方を探る良い機会とも思い掲載を決めた。

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