前回に引き続いて、交通事情について。
ただし今回は、まず新聞記事の紹介から。
大阪市の交差点で自営業の女性(69)が大けがをした自転車同士の事故をめぐり、大阪地裁が7月、パートの女性(60)に約1300万円の損害賠償を命じる判決を言い渡していたことが1日、わかった。(9月3日 産經新聞)
平成20年、自転車が第1当事者となった事故は全国で約2万5千件。だそうです。自転車ライダーの皆さん、自転車ライフを長く楽しむためにも呉々も安全運転を心がけましょう。また万一に備えて、自転車保険に未加入の人は加入を検討してはいかがでしょうか。私は、日本サイクリング協会の会員登録をして自転車総合保険と交通事故傷害保険に加入しています。
車も自転車も同じ。常に危険を予測しながら、思いやりの気持ちをもって運転することが重要だと思います。今回訴えたいことも、まさにこの思い遣り、互譲の精神を持つことの大切さです。
自転車は燃料を利用せず、従って排気ガスを出さない環境に優しい乗り物です。健康増進になり、心身のリフレッシュを計ることもできます。これからの時代の要請に適う乗り物であり、利用者の増加が望まれる乗り物である。
これらは、サイクリストであることにいささかの誇りを持つ所以でもあるのだが、前回も書いた通り、現実は肩身の狭いものである。
自転車の位置付けが曖昧。時に歩行者扱い。時に車扱い。ために車道を走っていると、心ないドライバーの警笛や罵声を浴びることになる。某県のパトカーからの注意に至っては、何をか言わんや。並進する自転車の速度を知ってか知らずでか、いきなり左折し歩道を横断するドライバー。あわや衝突、と覚悟したのは一度や二度ではない。
我に正義あり、自転車に正義ありと言い募るつもりはない。ただ、お互いもっとゆとりと思い遣りの心を持ちたいものである。
くどくど書かない。2つの事例を考える資料として終わりにする。
『久比岐自転車道』
新潟県直江津・糸魚川間にあるこの道路。北海道を除いて、最高の自転車道である。特徴は、車道から自転車を排除するのでなく、自転車歩行車道から自動車を閉め出す姿勢が感じられる点である。
自動車は動力で動く。自転車・歩行者は人力で動く。この事実に立脚した道路である。
国道8号線は、山々がつくる起伏を迂回して海沿いを走る。
一方自転車歩行車道は、一段低い車道と日本海の眺めを楽しみながら続く。勾配はなだらかで、山々が迫るところは照明完備の数百メートル規模の専用トンネルがあり、直線的で車道より距離も短くストレスを感じることなく走られる。進んで車道を避けて走りたいと思わせる道路である。
『福岡県を走るのは怖い』
これは、出会った長期・長距離自転車旅行者の多くの感想である。
県の最大手バス会社の平均的運転マナーの酷さは目に余る。
・自転車に対する幅寄せ。
・後方からのエアブレーキ?を吹かしての威圧。
・バス停手前での強引な追い抜き・停車。
『道路はバス専用』と勘違いしているようである。弱者への思いやりのかけらもない。
通勤時間帯のバス専用レーン。公共の足としての役割もあり、致し方ないとも思う。しかし、それだけの便宜を受けるのなら、感謝の心を運転に表してほしいものである。専用レーンに入る一般車を、まるで邪魔者を追い払うかのように指導する職員。しかし、その目の前を信号無視で通過するバスを指導するのを見た例しがない。
今回添付の写真は、飯盛山から眺めた日の出時の写真です。