人生本番は還暦から!自転車を友として人生を楽しみ味わい尽くすことに挑戦。このblogはその記録。
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 『町内会を楽しむ法』最終号。
 第4号の後、随分時間が空いてしまったが、いろんな事があり過ぎ先送りしてしまった。

 今回、取り敢えず最終号を掲載して、報告の責を果たしたい。





 前回、仮の決算報告を元に『禁断の町内会を楽しむ法』を語りました。町内会への『補助金を私物化』する禁断の背信行為です。勿論、裏付けのある実話ではありません。
 しかし、悲しいかな金銭に絡む事件が頻発しているのが現実です。
 昨年2月三重県津市の相生町自治会長が掲示板工事をめぐる補助金の不正受給で逮捕されました。
 また、全日本私立幼稚園連合会の4億円超もの使途不明金問題では、口座通帳の偽造まで判明し世間を呆れさせました。
 更に、長崎市の元郵便局長による10億円超の詐欺事件、日本大学前理事長による大学の私物化等々、数え上げれば切りがない状況です。
 責任ある立場に立つ者が使命を忘れた時、その弊害は計り知れません。しかも、それは『肩書』に弱い私たちが招いた事態かもしれません。



 さて、市役所は市全体・各区を見て動き、区役所は自治会・町内会等を通して区全体を見て職責を果たす面があると考えます。
 一方、個々人に直に接し、一人ひとりを意識し活動するのが町内会、あなたの最も身近にある行政最先端機関が町内会だと考えます。
 町内会は一人ひとりを相手にし、私たちはそんな町内会を時に厳しく時に温かく見守る。これが町内会に描く私の理想です。
 家庭に次いで私たちの砦になるのが町内会。従って町内会の仕事は、自分自身、そして家庭のために尽くすのと同じことです。
 町内会の仕事を人の情けに縋って頼むのでなく、自ら名乗りを上げた方に託す。これを貫き通したのは良かったと感じています。
 後任の三役が自ら志願した方々で決まりそうなわが町・わが町内会を誇らしく思います。





 任期最後の2年はコロナに振り回されました。しかし、コロナは一面で、『今までのありよう』の本質を明らかにしてくれました。
 自治会広報紙が不相応なカラー印刷に変わった時、私は異を唱えました。厳しい家計から託された浄財を無駄にできないと思うからです。
 しかし、その後も『保存版』を冠して時々カラー印刷は続きました。そして、コロナ禍になると最早それが当たり前。
 一番の問題は、以前は毎月発行されたものが、コロナ禍でほぼ半分以下に減ったこと。カラー印刷で予算は消化できたからでしょうか。
 この困難な状況下、何の訴えもしない自治会とは何でしょう。
 この『町内会を楽しむ法』はそんないろいろな思いから、自費での発行にしました。
 町内会や自治会は、それに携わる人の地位や名誉への欲求を満たす場ではないし、携わる人相互の懇親を主目的とする場でもない筈です。
 地域の安全・安心を図り、あいさつの声の響く潤いある町造りを目指す活動の中に、喜び・楽しみ・誇りを見出してこそ……!



 『町内会を楽しむ法』それに町内会報『今日も顔晴れ』は今月で終刊です。お読みくださった方々には心より感謝・お礼申し上げます。
 11年もの間、我が思いを書き連ねましたが、少しでも皆さまに町内会を身近に感じていただく役に立てたならば幸いです。
 さて、最後に肝心の『町内会を楽しむ法』について一筆。
 実は、個人的には町内会を楽しむのはこれからだと考えています。
『えっ、その方法ですか?』
 町内会を楽しむには無理をしないこと。自分にできる範囲で人のためにもなることを喜びとする。
 『人のためにもなる』とは、『自分のためになる』が前提にある。自分のためなら無理がない、たとえ無理があってもそれは自分の道楽。
 朝のあいさつ活動中に『大変ですね』と何度も言われましたが、活動で一番の恩恵を受けているのは多分自分自身です。
 活動のお陰で、早起きが習慣になり生活にリズムが生まれる。通学・通勤者からのあいさつに元気をいただく。お母さん方の感謝の言葉に人助け気分さえ味わえる!
 追い立てられるように書き続けた町内会報も、あいさつ活動と共に重症三日坊主患者に継続の感動を教えてくれました。文章力も多少は鍛えられたかもしれません。
 町内を見れば、多分20年以上?輝国公園の草取りを続けている方。夜明け前、町中のゴミを拾い集めている方。町内のお年寄りの事情については誰より熟知している方。
 自らの行為をひけらかさず、自らの利益を図らず、無理せず淡々と自らの信ずることを行う。
 このような方々こそが本物の町内会活動を実践し支えるのにふさわしいと思います。
 理想の町造りに知恵を出し、工夫し、労を惜しまず、それを自分の楽しみ・生き甲斐にできる場。それが町内会だと考えます。
 最も身近な町内会さえ本当に私たち皆んなのものにできなくて、更に大きな市や県や国を自分たちのものにできるでしょうか。
 さぁ、明日からも無理して頑張るのでなく、笑顔で爽やか晴れやかに今日を『顔晴る』!

 今回は『町内会を楽しむ法』第4号。前回、町内の安全安心感を高める狙いで街頭防犯カメラ設置に着手したことに触れたが、この取り組みの中で自治会や町内会への不信感は更に募った。





 輝国公園の街頭防犯カメラは、公園沿いの道路監視でドライバーのマナーアップを促し、公園入口とトイレ周辺の監視で子どもたちの安全安心確保を狙っています。
 もっとも、朝のあいさつ活動で猛スピードで走る車を見るとオービスを導入したくなります・・。(笑)
 設置台数が増え、町内へ出入りする車両等のチェック体制が整えば、町全体の防犯力が高まり安心感も大きくなると考えます。
 次期町内会長の下でも街頭防犯カメラ設置が進み、防犯体制が整備されるよう願います。



 ところで、街頭防犯カメラ設置の過程で、町内会や自治会の抱える問題の一端を垣間見た思いがします。
 カメラ設置までの道のりは結構大変でした。設置場所から、カメラ用専用ポール設置の問題、更には費用のトラブルまで。
 何度か設置断念も考えましたが、この際この制度を徹底的に見てやろうと考え直しました。
 その方針で市担当者や業者と協議を重ね、町内会の負担を抑えることができましたが、補助金制度全般のあり方に疑問も覚えました。
 街頭防犯カメラ設置をはじめ、防犯灯設置費用、防犯灯電気料金等、それぞれに補助金制度があるのはありがたいことです。
 しかし、その制度を見極める視点から取り組むことで、制度の抱える問題点も浮かび上がってきたと感じています。





 クイズにして考えてみましょう。
 上の表は仮想の決算報告書です。分かりやすいよう項目や金額を簡略化していますが、皆さんはこの決算報告書をどう思われますか。
 承認いただけますか、それとも何か不備がありますでしょうか。
 町内会の会計の問題であれ、コロナウイルスの問題であれ、正しい判断や行動には、問題の正しい理解が欠かせません。
 物事を正しく理解せずに、正しい判断は下せません。



 街頭防犯カメラ設置で問題にぶつかった時、思い出したのは防犯灯のLED化工事のことでした。
 LED化工事申請手続きで市役所を訪ねた際、他の団体の申請金額を聞いて驚きました。
 一般的10W契約LED防犯灯の定価は17,000円と記憶しますが、申請金額には1万円台から3万円台までもの幅があるというのです!
 因みに我が町内会は、定価+税で楽々2万円を切る額でした。
 家庭で電化製品を購入する時、私たちは少しでも安く買おうと手を尽くします。
 定価より高く買うなど論外!  あり得ないことです。
 ところが、町内会や自治会では必ずしもそうではない。一体何故だろう。大きな違和感と不信感を覚えたことを思い出します。



 さて、市の補助金を受け取る方法は主に3つです。
① 市に登録した口座への振り込み
② ①とは別の口座への振り込み
③ 現金で受け取り
 これまで補助金は①の方法で受け取りましたが、街頭防犯カメラ補助金では②を試してみました。
 結果は、一切問題なく手続き完了、補助金を受け取れました。
 先の決算報告書が承認されれば実験成功。その気になれば会長謝礼に加え防犯灯電気料補助金30,000円更に街頭防犯カメラ補助金(総設置費の4分の3)172,500円も受け取れます!
 しかも街頭防犯カメラの設置は同一年度に最大4台申請可能です。仮に3台設置なら、それだけで補助金の額は50万円を超えます。
 もちろん、これは仮の話であり禁断の町内会を楽しむ法ですが、皆様どう思われますか。
 今回はこれにて擱筆。
 今回は『町内会を楽しむ法』第3号、「顔のある」「顔の見える」町内会を目指してスタートした活動初期を振り返った。






 町内会づくりで一番の狙いとしたのは、次代を担う世代に配慮した町内会にすることでした。
 それまで小・中学校進学の際に支給していた2000円のお祝いを、高校進学まで枠を広げ3000円に増額しました。
 また、少子化へのささやかな抵抗、そして子育て支援で5000円の出産祝い金を新設しました。
 少子高齢化の進行、更にはこの度のコロナ騒動等々、時代は益々不透明感を募らせています。
 我々も老い先は不安ですが、若い世代が抱える問題に比べればまだましだと思われます。
 この町が孫子の代まで、安らぎの場として受け継がれるよう配慮するのは我々の責務だと考えます。



 さて会長辞任へのカウントダウン、砂時計の如く確実に進行中。
 その日を待ち遠しく思う気持ちがあるのも事実です。月末の印刷物の仕分けと配付の作業から解放されるからです。
 我が月末は、町内会報の編集作業で始まります。これに自治会各部資料・公民館だより等の戸別配付物に種々の回覧物の仕分けと配付・・。
 また、これらとは別に町内会未加入世帯を主に100戸を超える戸別配付。作業に追われる月末の気分はちょっとブルー。(笑)
 元々町内会への関心低く、還暦過ぎて町内会に首を突っ込んだ者には無駄と感じること多々でした。
 町内会・民生委員・子ども会・シニアクラブ・体育振興等がそれぞれ独自に活動していました。互いに協力することで、もっと効率的に活動できる筈です。
 町内会報が各団体の広報紙の役目も果たせば良いと考えました。そうすることで、各団体の取り組みを一本化して皆さんにお届けできます。
 自治会の広報活動にも同じことが言えます。
 戸別配布の資料の場合、校区全体で6000部超が必要です。部署毎・行事毎に発行され、ひどい時には10種近い配付物。印刷総数は!!
 そもそも配付物が多過ぎると、読む意欲が損なわれかねないし、貴重な資源の無駄にもなります。
 個人的には、自治会会報と公民館だより2つで十分と考えます。
 回覧用の印刷物もありますが、校区関係のものは自治会会報として一本化できる筈です。



 閑話休題、町内会のことに話を戻します。
 町内会づくりに際し、会長就任の早い段階から解決を模索したのが高齢者の問題、孤立死・孤独死への対策でした。
 三役の打ち合わせでも、しばしば話題になったテーマでしたが、なかなか良い案が浮かびません。
 そんな折、食事も取れず身動きもできず、お年寄りが完全施錠の家に閉じ込もった状態になる出来事が町内で起きました。
 平成29年、この事故を教訓に町内全世帯を対象に『安心ネットワーク』のアンケート調査をしました。
 そして、希望者に電話による定期的な安否確認をする『安心ネットワーク』サービスを開始しました。
 高齢化への危機感乏しく、計画にも工夫が足りず、残念ながら一年程で活動休止状態になりました。
 高齢化が益々進む中、今一度、血の通う真の意味での『安心ネットワーク』の網を張り巡らす取り組みを望みたい思いです。
 そして、この取り組みと前後して副会長B氏、会計C氏の強力な助っ人をお迎えしました。
 お二人の支えがなかったら、疾うに仕事を放り出していたに違いありません。



 安心ネットワークというソフト面の取り組みは一旦休止、ハード面からの安心確保を目指しました。
 クリスマスのイルミネーション設置の取り組み、市の補助金制度を活用した街頭防犯カメラの設置、町内会独自の助成金制度による自宅防犯カメラ設置の奨励。
 ハード面の取り組みは、目に見えるため外部に訴える力があるだけでなく、町内に緩やかな連帯や絆を生み出す効果があると考えました。
 これらは、お二人の提案・支持あってこそ実現したことですが、この取り組みは、町内に防犯について改めて考え意識する機会をもたらしたと思っています。
 このように、町内会の取り組みの成果が町内の一人ひとりに還元されるように努めることこそ、町内会の目指すべき方向であると考えます。
 いささか手前味噌でしょうか?
 今回はこれにて擱筆。
 今回『町内会を楽しむ法』第2号は、「顔のある」「顔の見える」町内会を目指してスタートした活動初期を振り返った。






 町内会報第1号の就任挨拶は不評を買ったかもしれません。
 気持ばかりが先走りして、不躾な挨拶になった気もします。
 『町内会活動の必要性や、やり甲斐を感じなければ、町内会長を辞めます』これが果たして就任の挨拶として適当だったか。
 しかし、表現に気負いや至らなさはあるとしても、全体で言おうとしたことは、今も変わらない素直で率直な気持ちです。
 基本にあるのは『町内会は必要だし、その仕事はやり甲斐があるはずだ』ということです。
 つまり、町内会が理解できてないのはただ知らないからだと考え、それならば先ず飛び込んで勉強してみようと思いました。



 町内会に飛び込み、実際に仕事に取り組めば、町内会の必要性ややり甲斐も見えて来る筈。
 そしてやり甲斐が見えて来れば、その仕事には楽しさ・喜びも見えて来るに違いありません。
 私の趣味にマラソン・自転車・登山があります。どれも若い頃の運動経験が貧弱で70も過ぎた身には、かなりハードな活動です。
 しかし、難度が高いほど達成感も大きく、得られる感動は格別です。厳しいほど、苦しいほど、その先には喜びがあり、楽しさがあります。
 誰もが避けて通りたい(と、私が考える)町内会活動も実は喜びと楽しさの宝庫かも知れません。



 何もわからないまま、町内会の仕事との取り組みが始まりました。
 最初に始めたのが町内会報の発刊でした。
 次に、活動を始めて知ったのが『町内会長』の持つ意外な力でした。
 『会長』と呼ばれることには未だに馴染めませんが、その肩書に力があるのも事実です。
 市役所や区役所と協議する際は、肩書付きの応対で、内容に関わらず丁寧に対応してくれます。言葉は悪いですが、何でも言える雰囲気すら感じます。
 就任1ヶ月目、輝国公園の生け垣の剪定に際し、住民からのクレームを心配する区の担当者に対し、子供の安全を盾に大胆な刈り込みを断行したのはその好例でしょうか。
 また同じ頃、梅光園緑道に花壇を作りたいと要望が寄せられました。
 仲間を募り、花壇を作るという考えに共感しました。しか〜し、要望にどう対処すれば良いかド素人会長にわかる筈もありません。(笑)
 わからないけれど何か行動を起こさなければ、何も動かない。
 要望を頂いた方と連携し、区役所と協議を重ねて実現に漕ぎ着けましたが、これも肩書のお陰だったと思います。
 公園の整備・植栽の剪定や高木伐採、カーブミラー設置、ゴミ回収法の改善等々から、マンション業者や市当局との折衝まで、総て肩書のなせる業だったと思われます。
 町内では、肩書を持ち出すまでもなく、自分の考えを町内会の運営に反映できて当たり前かも知れませんが、町づくりに携わる実感があり新鮮な楽しさがありました。
 町内の一人ひとりを相手にして、少子高齢化の厳しい時代を担うこれからの世代に配慮した、持続可能な町内会を目指すのは、それ自体がわくわくすることでした。





 町内会は必要か? 町内会の存在意義とは? 町内会は誰のもので誰のためにあるのか?
 真正面からこんな問いを投げかけられたとしたら、皆さんは何とお答えになりますか。
 大上段に構えたこの問こそ、町内会や自治(連合)会のあるべき姿を問いかけていると考えます。
 従って、この問いへの答えには、自ずから町内会が目指すべき方向が示される筈です。
 ①町内会は、町内の一人ひとり皆のためにある。②町内会は一人ひとり皆のものである。
 このことを念頭に仕事を進めることにしました。



 一人ひとりの町内会を実現するためにはどんな工夫が必要か? それを考えるのは、結構刺激的で楽しいものでした。
 確実に進行する社会の少子高齢化に如何に対処するか? 
 一人ひとりの町内会への興味・関心を如何に喚起するか?
 孤独死や孤立死を出さないために町内の人の絆を如何に広げるか?
 将来を担う世代に受け継がれる町内会を如何に作り上げるか?

 立派なことを書き連ねましたが、一体何ができたやら。町づくり本番を迎えるこの時期の辞任にやや複雑な思いもします。
 今回はこれにて擱筆。

 『町内会を楽しむ法』は、昨年 2021年2月頃書き始め、第1号を確か去年6月に配布した。そして、今年令和4年2月最終第5号を書き終えた。

 今回は第1号を披露する。会長就任前後の経緯を書いた。




 町内会長11年目を迎えました。来春3月の辞任までに、これまでの活動を振り返って総括すると共に、我が思うところを皆様にお伝えすることをもって町内会長としての最後の務めとすることにしました。

 お暇な折にでもお読み頂ければ幸いです。尚、本文書及び続編の印刷について、町内会は費用負担しません。念の為、申し添えます。



 輝国二丁目2区の皆さまこんにちは。A前会長に代わって、町内会長になりました村上です。
 町内会活動の経験も理解も、共にゼロに等しい私ですが、A前会長がその任を続けることが困難だと知り、やむを得ず大任を受けたというのが実情です。
 東日本大震災に衝撃を受け、日頃から互助精神〜和〜を醸成しておく必要があると感じ始めていたことも決断の背景にありました。
 しかし、わからないなりに、次の3つを目標に頑張ろうと思います。
① 私自身が町内会について学び、学んだことをお知らせします。
② 地域のことに関心のある人が、住居や年齢等に関係なく、会長などの仕事ができる町内会をめざします。
③ 町内会の仕事を楽しく、やり甲斐のあるものにするように努めます。
 その結果、町内会の仕事にやり甲斐を感じず、存在の必要性を感じなければ、会長を辞めます。これが私の決意です。
 町内会が誰にも認められず、役にも立たないのであれば、存続させる必要はないと思います。
 目標、決意はあっても、何もわかってないのが現実です。そんな私の補佐役として、A前会長の奥様に副会長になっていただきました。
 行き届かず、ご迷惑をおかけすることも多々あると思いますが、何卒温かいご支援・ご助言を賜りますようお願いいたします。
(平成23年5月 町内会報第1号より)



 前掲挨拶文は10年前の町内会報創刊号からそのまま抜粋しました。写真も当時のものですが、馬齢を重ねた今、流石に創刊時の大きさでの掲載は憚られ縮小しました。(笑)
 さて、会長就任には大きなためらいがありました。それまで自分が温めていた計画・展望に修正を迫られるからです。
 それに、町内会・自治会への不信がありました。誰とも知れない人が、好きなことをやっているというのが正直な思いでした。
 しかし、前会長が病を得て体調が優れない状況を前に、後任に手を挙げる人がいない現実に憤りを覚えました。
 町内会長の任を受けたのは、義憤からだったと言うのが真実です。『義を見てせざるは勇無きなり』の心境でした。(笑)



 平成23年3月11日、この日がなければ町内会長になることもなかったかもしれません。
 東日本大震災の日です。国会中継画面が切り替わり、押し寄せる津波の映像になりました。命を持ち、意志を持った悪魔の波があらゆる物を呑み込みながら押し進む。
 その衝撃的な光景。率先して物事に取り組んだことのない人間ですがこの日深夜、義援金を募る決心をし呼びかけを始めました。清水の舞台から飛び降りる思いでした。
 会長就任の依頼があったのは、募金活動それに専門学校講師の仕事と新しい生活が動き始めた最中の3月18日でした。
 この流れの中で断るという選択肢はなかったのかも知れません。4月15日、泥縄式の町内会総会開催となりました。
 こうして、右も左も分からないまま新米町内会長としての生活が始まりました。
 何しろ、それ迄町内会との関わりはゼロ。何年かに一度、組長を打診する形式的な話がある以外、なんの接触もありませんでした。
 若い頃の記憶の奥底をつついても赤い羽根募金や、成人の日に祝いの弁当が届けられた以外なんの思い出もありません。
 つまり、町内会とは私にとって『顔の見えない』組織であり『顔のない』組織でした。ましてや、自治会など存在さえ知りませんでした。



 東日本大震災がきっかけで、万一の時に備えて日頃から地域の繋がりの輪を広げておくことの大切さを感じました。『絆』が時の言葉にもなりました。
 地域に密着した行政の最先端組織とも言うべき町内会こそ、この役割を担うに相応しいと思いました。
 一方で、その存在があまり意識されてないと感じます。いや、何の世話にもなってないと煙たがられているのが実情かもしれません。
 そんな中で、60歳を過ぎて町内会と初めて向き合った私が、会長として何をすればよいのか?
 思い至ったのが町内会報の発行であり、冒頭の挨拶文です。目指したのは町内会の『見える化』でした。
 どこの町内会にも当てはまる会報でなく、輝国二丁目2区の皆さんだけを対象にした町内会報を目指しました。輝国二丁目2区の今を書き、これからを書こうと思いました。
今回はこれにて擱筆。


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