人生本番は還暦から!自転車を友として人生を楽しみ味わい尽くすことに挑戦。このblogはその記録。
出会い
平成13年3月、ふとしたことから年甲斐もなくマウンテンバイクの三時間耐久選手権に出場した。不安いっぱい。松の香漂う林へ自転車を乗り入れた。不安は、しかし、一瞬だった。上りあり下りあり、凸凹あり、切り株あり、何でもありの松林の中を、息子と変わらぬ年頃の若者たちに交じって走り、心は中学・高校時代にタイムスリップしていた。 本格的なサイクリングとの出会いは、福岡高校に勤務した頃に始まった。子供を保育園に預ける都合上、定時制勤務を希望したが、三十代半ばに子供を授かった私は、この機に少しでも若い父親の姿を、子供の記憶に焼き付けたいと思った。継続の精神を体で覚えさせたいという気持ちもあった。徐々にサイクリングの距離を延ばし、平成5年、子供が小学四年の夏、九州一周の旅を敢行した。 この年の夏、鹿児島を中心に九州各地は記録的な豪雨に見舞われ大きな被害を被った。その豪雨が最も猛威を振るう最中、10泊11日、全行程約千百キロの自転車旅行に出発した。連日濡れ鼠となって走り、時には命の危険さえ感じた。土砂降りの雨の中『一度始めたら最後までやらないかんて、お父さんが言うたやない。』と、転倒し血を流しながらも走り続ける我が子の姿に、抱きしめてやりたいような気持ちをどうにも抑えきれなかった。前夜やり過ごした台風の吹き戻しの中、無事わが家の門前に自転車を降り立った時、込み上げるような心の震えを覚えたものだ。 鹿児島の、墨を流したようなどす黒い空から襲いかかってきた大粒の雨。夏の北海道で耳にしたウグイスのさえずり、菜の花の黄色い輝き。カナディアンロッキーの氷河を戴いた雄大な山並みと野生動物。まる一日延々と続いた上り坂、下り坂。 今も、すべてが脳裏にある。これらの旅の体験が、子供の生きる原動力となることを願っている。 皆さんもサイクリング如何ですか? 素晴らしい感動に出会えますよ。 趣味と人生 子供との関わりの中で始めた自転車だったが、やがて掛け替えのない私の趣味になる。 一時期、仕事上の重圧から自分を見失い、全く仕事が手に付かない状況に陥った。何事にも消極的、自分を責めるばかり。一年を棒に振り、退職さえ考えた。そんな自分を救ってくれたのが自転車だった。 ゼロからの再出発。第一歩が自転車だった。体調に不安があるからと一緒に走った広島〜福岡2泊3日の旅、これが目下のところ息子との最後の自転車旅行になっている。この旅を契機として徐々に仕事のペースも取り戻した。当時、自転車は体力回復の手段であり、気晴らしに過ぎなかった。精々月に何度か走る程度。休日の多くはテレビを見ながらごろ寝を決め込む日々であった。しかし、風を切って緑の中を走る爽快さと、時には車を追い越し下り坂を疾走する快感に、いつしか自転車は生活の中心を占めるに至った。仲間と走り回るうちに、お荷物になりたくない。若い連中に負けたくない。と負けず嫌いな性格が目覚めてきた。 全てが仕事優先の生活。そんな毎日は徐々に変貌。休日は絶対に『私』。よほどの事情がない限り、自分の趣味・楽しみに充てた。脚力アップを目指し、近くにある油山をトレーニングの場にした。2㎞余の坂を一息で上りきるのに半年がかかった。 汗を滴らせ息を切らしながら、ひたすらペダルを踏み続ける。道端で休んでいる登山者と目が合ったら力が抜ける。だから坂の上を睨んで踏み込む。『あと一漕ぎ』『もう一漕ぎ』その繰り返し。坂と格闘しながら、ふと人生を感じる。『あと一歩』『もう一歩』その先には青空と、爽やかな風、素晴らしい眺めがある。肩の力がスッと抜けた。 ラーナーズハイ もっと速く走りたい。もっと楽に坂を上りたい。もっと自転車を楽しみたい。その思いが生活を変えた。朝寝、朝酒、テレビの休日は、早起き、自転車、料理の休日に変貌。6時前に起床するや食事もそこそこに自転車の上の人。100㎞前後を走り、気持ちが向けば夕食の総菜作り。往復35㎞超の通勤も、自転車で通うことがよくあった。仕事に対しても、それまで以上に工夫し、気力を充実させて臨んだ。挙げ句の果て、六十路に入る去年、平成20年、これまで逃げてきた長距離走に挑戦を決意。シティーマラソン福岡でハーフ初挑戦・初完走を達成した。体力的には青年・壮年気分である。 私は、壮年期も半ばを過ぎると、人間は変わり様がないと思っていた。しかし仕事を含め、生活の全てを心から楽しいと感じる最近、人間は常に変わり得る、変わる可能性を秘めていると考える。それを可能にするもの、その原動力となるもの、それが夢であり目標だと思う。 マラソンに挑戦を始めて、ランナーズハイ(runner's high)と言われるものを知った。長距離走で、苦しさと戦いながら走っていると、苦しいのやら楽なのやら判然としない、不思議な感覚を味わう時がある。何時でもやめられるし、逆に何時までも走り続けていられるような感覚。このまま死ぬかもしれない。死んでも構わない。ふとそんな気持ちになる。これがランナーズハイであるらしい。 受験勉強の追い込み期、夕方遅くまで寒い教室でひたすら勉強する生徒たちの姿を見ていて思った。彼らは苦しんでいるのだろうかと。 『否』である。快感とは言わないまでも、喜びを感じていたに違いないと私は思う。自分の夢・目標が達成される日を信じながら。合格の栄冠を手にする日を信じながら。そして、何よりもそのように挑戦している自らに誇りを感じながら。 何か問題にぶつかり、創意工夫によってそれを克服する時、脳内にはドーパミンなる物質が分泌され、快感を覚えるという。ならば、夢を持ち目標を持ち、希望を持って物事に立ち向かう時、人は人生を楽しむことができるのではないか。人生という課題と取り組み学ぶ者として、ラーナーズハイ(learner's high)を体験できるのではないか。そんな生き方を目指したいと思う。
先日は・・・
先日はお忙しい中、私に時間を割いて頂いたことに感謝しております。帰宅の際には一人では抜けないシートポストを客人がお待ちの中一緒に抜いてもらった挙句、MTBのシートポストとシートを貸していただいたおかげで安全に帰る事が出来ました。本当に感謝しております。やっぱり自転車というものは素晴らしい乗り物ですね。健康、絆、私生活、仕事・・・あらゆる面でプラスに変えてくれますね。先日車の中での会話の一部を週末の仕事の中に生かしたいと思います。またお世話になる事があるかもしれませんが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
カーボン
無惨なシートポストを目の当たりにして、悪いものを見た!という感じです。初期のカーボンであるとはいえ、余りいい気はしませんね。
自らの体を張っている我々、点検等抜かりなくやらないといけませんね。 MTB。多分使うこともありませんから、次期通勤チャリの候補に入れといて下さい。悪いものではないと思いますよ。では、また!
今日の出会いに感謝
今日油山にてお話させていただいたものです。英樹といいます。
今日お話頂いたこと、今の私にとってどれも身にしみるお話でした。ありがとうございました。 この出会いを機に私も自転車に挑戦してみようと思います。是非今度ご一緒したいと思います。自転車を手にして、また連絡させて頂きたく思います。 私も今日の出会いに感謝
貴方との話。私も楽しかったです。
誰もが壁を乗り越えて、成長するのだと思います。挫折の経験がないのは逆に怖い気がします。 その人の力は、試された力ではないですからね。 夢を守り続ける力、夢を追い続ける力が、苦しさに耐える原動力になると信じています。 もし自転車を始めたら、是非連絡下さい。喜んで一緒します。
ポルシェとリアカー
先日はすばらしい自転車に試乗させて頂きありがとう御座いました。本当にポルシェの様でした。
私は単に運動不足を解消したいという思いから自転車を始めましたが(まだ、Mr.Cycle86さんの足下にも及びませんが)、エースサイクルのスタッフの方々とお話をしているうちに、自転車の魅力に引き込まれています。 少しずつお金を貯めて、ロードバイクを購入したいと思っています。エースサイクルには時々顔を出していますので、またお会いした時は色々アドバイスしてください。そして、僕がロードを購入したら、是非サイクリングに誘って下さい! 今後とも宜しくお願いしますm(--)m
やぎさんへ (^。^)
コメント頂きありがとうございます。
私のお気に入りの記事を読んで頂いたことを嬉しく思います。 リアカーなどととんだ失礼な物言いをしました (^_^;) いまの自転車で結構です。いつでもツーリングに参加下さい。 平日サイクリングの希望をして頂ければ、 希望に添ったツアーも計画できます。 先ずはリアカーを乗りこなす体力をつけて下さい (^^) その時、ロードバイクをゲットすれば、鬼に金棒です!! 物事を始めるには、『その時』があります。 ポルシェは先の楽しみにして、取り敢えず軽自動車をどうぞ (^_^)b
ランナーズハイ
素敵なお話ありがとうございました。私も初めてフルマラソンを完走した時の喜びや苦しい~止まりたい!と何度も何度も思ったことを、乗り越え達成できたあの気持ちを忘れなければ、どんな事にでも立ち向かいやり遂げれると信じ、今日も仕事にランに向かっています。やっぱり先輩は素敵です!
ラーナーズハイ
この記事を読んで下さったとは!(^^)
私の自転車・人生への思いを書いたもの。 個人的にはもっとも思い入れのある記事です。 どれだけ自分の思いを書くことができたか? どれだけ自分が実践できているか? 甚だ疑問です・・。(^^ゞ 今回、コメントを頂いて久し振りに読み返しました。 『この記事、気恥ずかしいから没にしよう。』とは、思いませんでした。 気恥ずかしさを感じることなくこの記事を読める間は、私は大丈夫かな?(^o^) 読んで頂き、コメントを頂き、ありがとうございます。 |
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